ウーラニアー

ムーサイの1人のウーラニアー(ルーブル美術館蔵)

ウーラニアー古希: Οὐρανία, Ūraniā)は、ギリシア神話に登場する女神である。「天上の女」の意。長母音を省略してウラニアとも表記される。

  1. ムーサたち(ムーサイ)の1柱。本項で詳述する。
  2. アプロディーテーの別名の一つ。
  3. 海神オーケアノスの娘オーケアニスたち(オーケアニデス)の1柱。

ウーラニアーは、ギリシア神話に登場する文芸の女神ムーサたち(ムーサイ)の1柱。すべてのムーサたちと同じくゼウスムネーモシュネーの娘で、カリオペークレイオーメルポメネーエウテルペーエラトーテルプシコラー、タレイア、ポリュムニアーと姉妹[1][2][3]

占星術」と「天文」を司る。表される際の持ち物はコンパス天球儀などである。ただし、この様にムーサたちが細分化されたのはローマ時代もかなり後期になってからである。

彼女は未来予知に通じており、神官巫女が多く彼女の元を訪れて教えを乞うたといわれている。後にリズムメロディーを生んだと伝えられる音楽家アムピマロス(英語版)と結ばれてリノス(英語版)という子をもうけたと言う[4](一説にはリズムやメロディを発明したのはリノスであるともいう)。また後にアポローンとの間にヒュメナイオスを生んだともされるようになった[5][6]

17世紀にヨハネス・ヘヴェリウスろくぶんぎ座を作った際には、彼女の名前を取り「Sextans Uraniae」と名付けている[7]

ギャラリー

脚注

  1. ^ ヘーシオドス、76行-79行。
  2. ^ ヘーシオドス、915行-917行。
  3. ^ アポロドーロス、1巻3・1。
  4. ^ パウサニアス、9巻29・6。
  5. ^ 高津春繁『ギリシア・ローマ神話辞典』p.60b。
  6. ^ 高津春繁『ギリシア・ローマ神話辞典』209a。
  7. ^ 原恵『星座の神話 ―星座史と星名の意味―』(新装改定版第4刷)恒星社厚生閣、2007年2月28日、89-90頁。ISBN 978-4-7699-0825-8。 

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