日曹コンツェルン

日曹コンツェルン(にっそうコンツェルン)は、中野友禮1920年日本曹達を設立したことによってうまれた昭和期の新興財閥十五大財閥の1つ。

歴史

中野友禮が大学時代に食塩電解法によるソーダ製造に成功し特許を取得。その技術を元に1920年日本曹達株式会社を設立。好景気、株式公開の資金を元にソーダ生産企業を傘下におさめていき事業を拡大していく。

しかし、1930年代後半には急速な成長による組織の未整備、借入金の増大などで事業が悪化。中野は退陣し、政府主導による事業統合などにより事実上の解散。敗戦後、占領軍の財閥解体の指令により正式に解体された。

現在事業を継承している会社は日本曹達、大平洋金属興人三菱商事グループ)、日曹金属化学、日曹油化工業(丸善石油化学グループ。現在は丸善石化に合併)、三和倉庫(日本曹達グループ)、三菱伸銅三菱系列・現在は三菱マテリアルに合併)など。

関連文献

  • 下谷政弘「大正期ソーダ業界と日本曹達の成立 - 日曹コンツェルン形成史(1) -」『經濟論叢』第127巻第2-3号、京都大學經濟學會、1981年2月、141-171頁、CRID 1390290699819220352、doi:10.14989/133864、hdl:2433/133864ISSN 0013-0273。 
  • 下谷政弘「日本曹達の工場展開 - 日曹コンツェルン形成史(2) -」『經濟論叢』第130巻第1-2号、京都大學經濟學會、1982年7月、21-49頁、CRID 1390853649772711936、doi:10.14989/133938、hdl:2433/133938ISSN 0013-0273。 
  • 下谷政弘「日本曹達から日曹コンツェルンへ - 日曹コンツェルン形成史(3) -」『經濟論叢』第134巻第1-2号、京都大學經濟學會、1984年7月、28-56頁、CRID 1390853649772733696、doi:10.14989/134039、hdl:2433/134039ISSN 0013-0273。