オイラーの運動方程式

曖昧さ回避 この項目では、剛体の力学の方程式について説明しています。流体力学の方程式については「オイラー方程式 (流体力学)」をご覧ください。

力学において、オイラーの運動方程式(オイラーのうんどうほうていしき)とは剛体回転運動を表す式である。

一般に、トルク N角運動量 L の関係は、剛体の回転中心、または剛体の重心を原点とする慣性系においては次のような表式となる。

N = d L d t {\displaystyle {\boldsymbol {N}}={\frac {\mathrm {d} {\boldsymbol {L}}}{\mathrm {d} t}}} [1]

剛体に固定された座標系における角運動量 L' と、剛体の角速度ベクトル ω を使うとこの式は以下のように表される。

N = d L d t + ω × L {\displaystyle {\boldsymbol {N}}={\frac {\mathrm {d} {\boldsymbol {L}}'}{\mathrm {d} t}}+{\boldsymbol {\omega }}\times {\boldsymbol {L}}'} [2]

慣性主軸座標系では主慣性モーメント Ii によって Li = Iiωi (i = 1, 2, 3) と表せることを使い、これを成分ごとに分解して整理すると、以下の式になる。

N 1 = I 1 d ω 1 d t ( I 2 I 3 ) ω 2 ω 3 N 2 = I 2 d ω 2 d t ( I 3 I 1 ) ω 3 ω 1 N 3 = I 3 d ω 3 d t ( I 1 I 2 ) ω 1 ω 2 {\displaystyle {\begin{matrix}N_{1}&=&I_{1}{\frac {\mathrm {d} \omega _{1}}{\mathrm {d} t}}-(I_{2}-I_{3})\omega _{2}\omega _{3}\\N_{2}&=&I_{2}{\frac {\mathrm {d} \omega _{2}}{\mathrm {d} t}}-(I_{3}-I_{1})\omega _{3}\omega _{1}\\N_{3}&=&I_{3}{\frac {\mathrm {d} \omega _{3}}{\mathrm {d} t}}-(I_{1}-I_{2})\omega _{1}\omega _{2}\\\end{matrix}}} [3]

参考文献

  • ゴールドシュタイン 著、瀬川富士、矢野忠、江沢康生 訳『古典力学 (上)』吉岡書店〈物理学叢書 (11a)〉、1983年8月25日。ISBN 4-8427-0208-7。 

出典

関連項目

典拠管理データベース: 国立図書館 ウィキデータを編集
  • ドイツ